EQUIPMENT MODERN: エアロシールド・インパクトスーツ

EQUIPMENT MODERN: エアロシールド・インパクトスーツ

温暖な海の大波でのサーフィンでは、保護性と浮力を確保しようとすると、かさばるパネルや動きにくさ、不要な断熱・熱こもりといった妥協がつきものでした。長年にわたり、既存の選択肢は過剰設計でした。そんな中、テストパイロットのジョン、ネイサン、アイヴァン・フローレンスが、イノベーションディレクターのブルース・ムーアと共に新しいインパクトスーツのアイデアを描き始めました。彼らがいつも使ってきた製品を改良するだけでなく、どんなサイズの波でも通用する新しい発想のインパクトスーツを再構築するために。

そのプロセスの成果が「エアロシールド・インパクトスーツ」です。フローテーションベスト、インパクトアーマー、そしてミニマルなシルエットを融合した設計。かさばらずに浮力を。暑くなら過ぎずに体へのプロテクションを。コンフォートゾーンを超えるときのために作られた一着です。

以下の対談では、ジョン、ネイサン、そしてブルースが、このプロダクトがいかにして生まれたのかを語ります。🚩

ネイサン・フローレンス:

僕たち3人が新しい製品について話すとき、いつも戻ってくるのは「本当に意味のあるものを作ろう」ということ。本物のサーファーが、本物のコンディションで使えるものを。

既存のパッド入りインパクトスーツにはいくつも課題があって、硬い、暑い、動きにくい。浮力は欲しいけど、トロピカルなギアのような感覚も残したい。じゃあ、浮力と保護を備えながら、スーパーヒーローのスーツみたいなものにならない方法は?って。

ジョン・フローレンス:

エアロシールドは最初から明確な目的を持って開発した製品なんだ。

僕らは冬のパイプラインでよくサーフするけど、そのサイズは本当にでかくて怖いもの。XXL級のフルインフレータブルスーツを着るほどじゃないけど、でも万が一に備えたい波。

ほとんどのパッド入りのスーツは重くて、厚くて、動きづらい。しかも暖かい水では暑すぎる。そこをなんとかしたかったんだ。

ブルース・ムーア:

以前はEVAの厚いパネル(ライフベストに使われる素材)をウェットスーツに入れてたんだけど、ネオプレーン自体が浮くから、分厚いネオプレーンだけで代用できるのでは?と考えたんです。でもネオプレーンは断熱材でもあるから、熱帯で着用するとオーバーヒートしてしまう。

最終的には、その分厚いネオプレーンに穴を開けて水が通るようにしました。縫い目だけじゃなく、素材自体を水が通過する。ウェットスーツって本来は水を遮断して保温するけど、僕たちは保温じゃなくて浮力と衝撃保護のためにネオプレーンを使ったんです。

ジョン・フローレンス:

着ていてクール、快適。暑すぎない。感覚的にはスプリングスーツ。だけど、重いパッド付きスーツと同じくらいの浮力があるんだ。

ブルース・ムーア:

厚いネオプレーンを使うことで、浮力をスーツ全体に分散できたのが大きかった。尾てい骨や肋骨だけじゃなく、もっと広範囲に。EVA素材だとこの範囲を広げようとすると、どうしてもごつくなるけど、この設計ならより安定した浮力感が得られる。

こういう試みは初めてのアプローチでしたが、ウェットスーツの用途を根本から見直すことで実現できました。

現在、オンラインで販売しているのはショートジョンタイプ(ノースリーブ)。でも日本製ならではのカスタムオーダーのシステムを活用して、ロングスリーブスプリング、ショートスリーブフルスーツ、クールウォーター用のフルスーツなどにも対応が可能です。

ネイサン・フローレンス:

クレイジーな波だけじゃなくて、6フィートのメンタワイでも使える。リーフに触れたくない。ちょっとした浮力が欲しい。10年ぶりのサーフトリップで初日に安全に感じたい。

それが目的なんです。パドルアウトして見た目は普通。でも、実は浮力とプロテクションがある。

ブルース・ムーア:

映像で見ると、スーツの中を水が流れるのがわかる。特に曲がる部分。数年かけて調整を重ねて、今のバージョンが完成しました。

ネイサン・フローレンス:

10フィートのパイプで使っても、暑くないし、動きにくくない。でもちゃんと浮力があって、安全性が上がる。初めてのインドネシア旅行の60歳のサーファーでも安心して楽しめる、と思うよ。

ジョン・フローレンス:

ちょっとした安全感、護られている感覚が加わる。でも、「これ着てるから無敵」って考えるようなもんじゃない。あくまで補助ツール。明確な目的で作られた、信じられないくらい良いプロダクトです。

🚩


コメントを残す