ビハインド・ザ・レンズ:ニック・グルエン

Nick Gruen Photographer

ニック・グルエン (Nick Gruen) が世界を見る視点には、生々しいほどの正直さがある。長い時間を海の中で過ごし、自然の中で生きてきた人生によって形づくられた視点だ。カリフォルニア州エンシニータスで生まれ、現在はオアフを拠点に活動するフォトグラファー。彼は、商業撮影の精密さと海という予測不能な自然のあいだを行き来する独自のキャリアを築いてきた。パイプラインの波の中での撮影から、太平洋上空を飛ぶドローン撮影まで。Nickの作品は、ハワイの自然が持つ美しさと荒々しさ、その両方を捉えている。Pipelineで背骨を折る大怪我を負ったことで、水中撮影から空へと活動の軸を移すことになったが、それ以降の彼のキャリアは、適応力、感謝、そして彼が「ホーム」と呼ぶ環境への深い敬意によって支えられている。

Nick Gruen flying drone

あなた自身について少し教えてください。出身、年齢、そしてどんな仕事をしているかをどう表現しますか?

Aloha! 僕の名前は Nick Gruen。カリフォルニアのエンシニータスとオアフで育ちました。ハワイにはもう10年以上住んでいて、ここで家族も築きました。エンシニータスではオーシャンレスキューをして育ち、しばらくはそれをキャリアにすると思っていました。でもいくつかの機会をきっかけに商業フォトの仕事へと飛び込むことになりました。今はアウトドアを中心としたコマーシャルフォトグラファーで、ドローンのオペレーターとしても活動しています。この仕事が本当に好きです。30歳で、できる限り多くの時間を外で過ごしています。

最初にカメラを手に取ったきっかけは?どのように写真を始めましたか?

7年生から12年生まで写真の授業を取っていました。やがてお金を貯めて水中ハウジングを買ったんです。サーフィンの写真を友達とシェアしたり、友達と交代しながら自分のライディングも撮れると思っていました……でも全然違いました(笑)。すぐに僕だけが海に入って撮影するようになったんです。でもそれで写真に夢中になりました。波を共有する感覚は、友達とサーフィンしているのと変わらなかったんです。

Nick Gruen Hunting Pigs

ハワイでの生活はどうですか?写真や動画撮影以外では何をしていますか?

ここで家族を築いたことに加えて、コミュニティやこの土地の文化が本当に好きです。この場所では、自分が誰なのか、どんな道を歩むのか、家族、そして良い人間として生きることに文化的な意味があります。それがとても好きなんです。

外で過ごす時間がとても多いです。ハワイの自然環境は時に極端ですが、すべてを楽しむには完璧な場所です。ダイビング、ハンティング、スピアフィッシング、サーフィン、ハイキング、ボートで沖に出てディープシーフィッシングもします。ジェットスキーでアウトリーフに行って、人の少ない波でサーフィンするのも好きです。

Nick Gruen Surf PHotography

ノースショアでの撮影の中で、印象的だった出来事やストーリーを教えてください。

ここで起きた中でもかなりハードな出来事は、Pipelineで撮影しているときに背骨を折ったことです。その日は波がかなり良くて、セットが少し方向を変えたんです。僕はかなり悪い位置に取り残されました(その日はリップの下でワイドで撮っていました)。

すべての波をダックダイブで抜けることができず、結局フォールの上から頭と背中から叩きつけられました。背骨の椎骨を7つ折りました。病院にも車椅子で運ばれるほどでした。かなり長い間ボロボロでしたが、回復期間中にドローンを飛ばすことにより深くハマっていきました。できることがそれしかなかったんです。

今振り返ると、これはある意味で最高の出来事だったと思います。自分でも想像していなかった仕事の別の側面を追いかけるきっかけになりました。

そして、自分の仕事はサーフィンを撮ることだけではないと教えてくれました。必要だった現実チェックでもあり、写真やドローンの世界で別の仕事を追求するきっかけになりました。すべてがサーフィンだけじゃないんです。

あなたにとって「際立つ写真」とは?

僕は、考えさせられる写真が好きです。感情を引き出してくれる写真や、その瞬間についてもっと知りたくなるような写真。SNSのトレンドや、誰かの構図をそのまま真似したような写真ではなく、それを打ち破る写真を見るのも好きです。とはいえ、僕たち全員がそれをやってしまうこともありますけどね。

ノースショアはあなたの写真スタイルにどんな影響を与えましたか?

ハワイでの撮影は美しいですが、天候や海のコンディションがとても予測不能です。ここで暮らし、働くことで、土地と海を理解し、仕事をやり遂げるための準備をより深く学びました。柔軟性を持ち、常にバックアッププランを用意しておくことが大切になります。

Nick Gruen Photography Gear

一生カメラ1台、レンズ1本なら?

うーん、それはかなり難しい質問ですね。2年以上Sonyチームと仕事をしていたので少し偏りがあるかもしれませんが、Sony A1と24-70mm F2.8ですね。

ただカメラボディよりもレンズの方が重要だと思っています。24-70mmのレンジはアクションやアウトドアにも十分対応できるし、撮影現場で求められるコマーシャルな視点にも対応できるからです。

Nick Gruen Night Shot

これからアウトドアフォトグラファーを目指す人へのアドバイスは?

自分を甘やかさないこと。夜明け前に起きて、寝る時間を過ぎても自然と自分のいる場所を楽しむこと。すべてを受け止めてください。

一番大事なアドバイスは「比べないこと」です。

“Comparison is the thief of joy”

(これはオフィスの壁に書いて貼っているお気に入りの言葉で、常に心に留めて生きています。)

Nick Gruen Favorite Image

これまで撮った中で一番好きな写真は?

この質問はかなり考えました。最初はPipelineの水中バレルショットや、大型ドローンで撮ったランドスケープアクションショットを思い浮かべました。でもそれは違うと思ったんです。

「一番いい写真」ではなく「自分が一番好きな写真」を聞かれているんですよね。だから考えを変えて、このクジラの写真を選びました。

これは自分のために撮った一枚です。ここまで近づくまでに何年も、何度も通いました。クライアントのためでも、商品撮影でもありません。報酬のためでもなく、写真を撮る純粋な喜びのためです。

自分のために撮ることを忘れないための、小さなリマインダーみたいな写真です。

14mmのフィッシュアイで撮影。ブルランの最中にクジラが横を泳ぎ抜けたとき、水圧を感じたあの瞬間は本当にすごかったです。


4件のコメント


  • Cole Johnson

    Nick is the man, I’m glad he’s getting highlighted! He’s as talented a photographer as he is a solid dude.


  • Burt Moritz IV

    Legend. Epic Shots! Let’s fish!


  • Cory

    Hi!- Nice work- are you related to the photographer Bob Gruen?


  • Justin Cote

    Hometown hero!


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